2017年関西地区大会
こんにちは。エヌがのです。
7月7・8日に大阪電気通信大学で開催された関西地区大会に参加してきました。シーズン最初の大会に参加するのはこれが初めてです。(関西地区大会は3回目)
今年から導入されたポイントランキング制により、3・4位以上取らないとシード権獲得の可能性がぐっと下がります。学生最後のマウスシーズンですし、どんどん大会でてポイント獲得していきたいなと思っています。
一日目の試走会ではいつも通り光センサのパラメータがずれており、頑張って調整したり発生したよくわからないバグとりに奮闘したり。ここら辺どうにかしたいと思いつつ全く改善できていない。パラメータをいじりすぎたせいか、連続ターンがかなり不安定のままタイムオーバーで結構絶望的。
二日目関西地区大会本番。一体だれが作ったんだろう・・・と溜息しか出ない鬼畜迷路が顔を出した。
クラシック迷路・・・長い斜めの直線とところどころに刈り取る気満々の串。斜め最短をする上位勢が何人も刈り取られていた。まさに阿鼻叫喚。
ハーフ迷路・・・串だらけ。ヒートシンクかな?外周の片串、中に入ってもまずV90ターン地獄。ゴール前あたりもところどころに長い斜め直線があるがかなり大回りをする必要があり、パッと見た限りでは最短経路は不明。
たくさんの経路があり、かつ走破難易度も高い迷路でよくよく考えてみるといい迷路。ただし初心者は相当きついだろう。
結果
種目 | 機体名 | 結果 | 順位 |
マイクロマウスハーフサイズ | Merces_Beat | 00:41.398 | 8位 |
マイクロマウスハーフサイズ | Merces_Code | 00:03.663 | 準優勝 |
今回はハーフに昨年の機体と今年の新作を出した。昨年の機体はかなり安定して走るため、こちらで順位を稼ぎつつ新作の様子を見るつもりだったが、結果旧作は最短が決まらず新作が記録を残してくれた。
旧作・新作ともに連続V90ターンが存在するルート1はゴールまでたどり着くことができなかったが、直進速度のパラメータを上げるとルート2に変わり、ターン地獄を上手く避けるルートを選択してくれた。しかし、外周の串で壁切れが誤作動し成功したのは1回のみであった。またまだ安定性が足りない。
[ルート1]
直進速度・加速度が低い場合の走行ルート。このルートの連続V90ターンが抜けられなかった。
[ルート2]
直進速度・加速度が高い場合の走行ルート。新作が3回チャレンジし、一番低いパラメータのみ成功。
今回は、経路導出が上手くいきたまたま走破性が高いルートを選択し記録が残ったが、結局旧・新作合わせて斜め最短の成功は1度きりなので、もっと走破性を上げたい。
とりあえず当初の目的であるポイントゲットは達成できた。シーズン最初から幸先は良い。次は北陸信越大会にいければ行きたい。あそこは酒が旨い。
2017年マイクロマウス機体
こんにちは。エヌがのです。お久しぶりです。
6月半ばにやっと就活が終了し、今年も重い腰を上げてマウスの新作を作成しました。就活前に基板発注までは済ませていたので実装と加工をして去年のプログラムをぶち込みました。6月末にはまあまあ動いてるんだから去年のプログラムすごい。
今年でやっと学生も卒業です。来年からは山梨の奥地に住むことになってます。東京からめっちゃ遠いわけでもないのでまあ全日本大会とかは問題なく参加するでしょう。
今年の機体は、昨年同様ハーフサイズのマウスです。
基本的なスペックはこちらになります
名前 | Merces Code |
サイズ | 縦:70mm 横:37mm 高さ:15mm |
重量 | 11.5g |
電源 | Lipo 1cell 50mAh |
Motor | didel Mk06-4.5 |
モータドライバ | DRV8836 |
CPU | RX631 |
壁センサ | OSI5FU3A11C & LTR-4206E |
ジャイロ&加速度 | MPU6500 |
足回り | ホイール径:13mm ギア比: 60:14 ギアモジュール:0.2 |
大きな特徴としては、機体の外観が縦長なことです。
去年の機体はできるだけ小型軽量をめざした結果、旋回の慣性モーメントがすごく減ってスラロームの具合がすごく良い反面、加速減速のパラメータを上げると荷重が抜けて制御不能になり平気ですっ飛んでいくので、加速度がせいぜい8m/ssくらいが限界でした。ターンの具合が良くてもターン速度が劇的に上がるわけではないので、旋回の慣性モーメントをあげてでも加速度の改善をする必要がありました。
変則4輪は基本的には動輪のみが接地していますが、加減速を上げるとタイヤが浮き上がり独立2輪と同じように機体の基板が接地することになり、その反力で機体の荷重が抜けます。この反力はタイヤから基板接地点の長さに反比例します。つまり、機体が縦長であるほど抜ける荷重が減ります。
実際、このマウスは昨年のマウスより加減速はかなり改善され、14m/ssくらいまではすっ飛んでいかなくなりましたが、全く制御できないので当分使うことはなさそうです。。。。
今年こそ全日本決勝で斜め最短やりたい!!
2016年全日本大会前日
自作光学式エンコーダ1
こんにちは。エヌがのです。
ついに今年もマウスシーズン突入ですね。予定ならもうそこそこ迷路走っているはずなんですが、まだハード部分で苦戦中......
とりあえず、自作の光学式エンコーダで距離と速度が取れるようになったのでブログに書くことにしました。とりあえず今の進捗報告ということですかね
話の構成は以下になります
・ハードウェアの構成
・距離と速度取得
・速度補間
◯ハードウェアの構成
手法は、穴の空いたホイールにフォトリフレクタで反射光を読む単純な方法です
ホイールの穴は10つ。穴数は特によく考えず決めた。きっとなんとかなるだろう
ホイール自体は分厚い歯車を購入してNC切削で追加工しました
◯距離と速度取得
0.1ms毎にAD変換を行った時の波形が下のグラフの青線になります。光学式のエンコーダは通常、閾値を設けてこれを矩形波に変換しますが、見ての通り波形の平均値がぶれているためその方法は難しそう...ということで、波形のピークを検出することにしました。下のグラフの黄線はピーク検出時のものです
そこそこ良い感じにとれている
このピーク検出により距離が取得でき、さらにピーク検出間の時間を用いれば速度が取得できました
これでエンコーダとしては十分なはずですが、実際の速度値が下のような波形となっており実用にはだいぶ厳しい
◯速度補間
エンコーダから取得した速度情報だけではノイズがひどく更新も遅いため、加速度センサを用いてカルマンフィルタで補間してみました
黄線:エンコーダ速度 青線:補間後の速度
やはりカルマンフィルタは強いですね。真値が出ているかどうかは別として。
まとめ
・フォトリフレクタでホイールの凹凸を読む
・ピーク検出で距離・速度を計測
・加速度を用いてカルマンフィルタ補間
を行いました。
ここまで結構苦戦しましたがなんとか形になりました。迷路走りだすのはまだかかりそうです
2016年ハーフマウス
こんにちは。エヌがのです。
お久しぶりです。約半年ぶりの更新になります。今年に入ってから卒研や新しい研究室での日々でついつい研究に熱をあげてマウスのモチベが上がってこなかったのですが、6月にあった理科大プチ大会でようやく火が付きました
とりあえず、今年はハーフを頑張るということでハーフの製作を進め、ハードウェアがほぼ完成しました
基本的なスペックはこちらになります
名前 | Merces Beat |
サイズ | 縦:43mm 横:37mm 高さ:15mm |
重量 | 10.5g |
電源 | Lipo 1cell 50mAh |
Motor | didel Mk06-4.5 |
モータドライバ | DRV8836 |
CPU | RX631 |
壁センサ | OSI5FU3A11C & LTR-4206 |
ジャイロ&加速度 | MPU6500 |
足回り | ホイール径:13mm ギア比:3.9 |
前機体は3Dプリンタを使いましたが、やはり強度不足による破損と精度不足によるギアのかみ合わせへの不安、あとは摺動性がいまいちということで、今回は頑張って加工しギア周りはPOMで作成しました
重量は、小さく作ろうと頑張ったかいがあり、かなり軽くなりました
ただ最近のこじまうすが軽すぎてこれが軽い部類に入るのかもう感覚が麻痺してわかりませんね。まあ軽ければよいというわけではないのですが...
前作と比べるとかなりのシェイプアップが図れたことがわかります
基本的にパワーisジャスティスを謳っていましたが、結局電流とか電圧の関係上モータをでかくしても出力がちょっと上がったくらいで、それも結局制御がダメなせいで意味がなくなってしまったというのが去年の機体なので、今回はもう少し制御を詰められるように頑張りたいと思います。なにげに夏休み前に機体ができるのは初
クラシックも鋭意製作中ですが今年はとりあえずハーフに注力ですかね。あと研究が結構楽しいので学会の締め切りの関係上夏休みは研究に捧げそう
2016年目標
こんにちは。エヌがのです。
2016年の目標は、これらの3つです
・学生大会ハーフサイズ部門優勝
去年運良く優勝しまして、折角なら連覇を狙ってやろうという意気込みです。なにやら某理科大m◯ceが怪しい動きをしていたり、去年のハーフフレッシュマン優勝者なんかも出てきそうなので去年のように運良くなんてのは通用しなさそう。
・ハーフ、クラシック共にフル迷路(16×16)での斜めの最短走行の成功
今年でマウス歴が5年目になりますが、2年目の全日本のフレッシュマン以来、なんと2年間フル迷路での斜めの最短走行の成功が一度もない。これは走破性そっちのけで別の部分にこだわり続けた結果なのかなあと思います。今年はちゃんと走るマウスを作る。
・計画的なマウス製作
課題を終わらせればよかった学部3年までとは違い、研究はなにかと長期的なタスクが多く、マウスと研究が両立できずに上手く行かないことが多々有りました。もともとスイッチの切り替えは下手なほうで、あっちをたてればこっちがたたずの状態でした。今年は月ごとの長期的な計画と、週ごとの短期的な計画を立てることを意識し、両立ができるようにしたいと思います。
なんか去年よりハードル低くないかと思わなくはないのですが、まあ自分なりに自分のマウスが作れればいいと思います。かといって負けるつもりはさらさらありませんが。
2016年ハーフマウス(予定)
新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします
マウスシーズンが終わってからというもの、研究研究の毎日でもう研究やりたくないモードに入ってます。現在は年末年始ということで、地元に帰省しています。もう東京に帰りたくないです
今年のマウスのコンセプトは、ソフトウェア本格着手です。去年までは独自性を求めて、メカと回路にいろいろ手を加えましたが、そのせいでソフトウェアがずいぶんとおざなりになってしまいました。まあ具体的に何やるの?っていうのはあるんですが、とりあえず再現性を高めたいと思います
というわけで、メカ回路共に従来のよく使用されているものを採用してさっさとハードを製作してソフトをいじる時間を確保しようと思います。現在の進捗はこんな感じ
モータを同軸にした変則4輪は初めて設計したのですが、いままで苦しんできただけあって楽に感じました
回路の方はこんな感じ
これは結構苦戦しました。どうにかして縦40mmに収めたかったのですが、1mmオーバーして、マウスのサイズは37×41mm
このマウスでの個人的な挑戦は、エンコーダに磁気式ではなく自作の光学式を採用したところです。ここはいろいろ悩んだ結果挑戦することにしました。
ここ2,3日の休日を使って頑張ってみましたが、ハンダ付けと加工はおそらく卒論が終ってからでしょう。今年はロボットグランプリにでない分、マウスは春休みには走ってる状態にしたいです。